患者さんと一対一の話が出来るようになってアディクション看護のやりがいを感じた

石橋病院とのお付き合いは准看学校時代に実習でお世話になったのが始まりです。その後准看護師資格を取得して当院に入職、実習時と同じ病棟に配属になりました。以降ずっと同じ病棟に勤務しています。実習時に人間関係の良さは感じていてお給料の面でも悪くないと聞いていたので石橋病院一択で入職しました。今はあまり起きなくはなりましたが、入職初日に乱闘騒ぎを目の当たりにしたときはやはり怖かったですね。怖いと思いながら病棟に行ってお酒の話を聞かせてくださいと言っても患者さんが心を開いてくれるわけもないのです。いろいろなことがあったんですよ、患者さんと。泣かされこともあったり、その後に謝罪があったり。そういったことを積み重ねて信頼関係が出来て、やっと一対一でお酒の話とか家族の話とかをしてくださるようになったときにアディクション看護という仕事の面白さが初めてわかりました。辛いこともあるけれど、その分やりがいがあるなと感じました。
ワークライフバランスを考えたときにこの病院なら両立できると思った

精神科ではそれほど医療行為がなく、患者さんとの関わりが重要になってくるので一度医療行為をある程度勉強してみたいなという気持ちがあって正看護師資格を取得した段階で一度札幌にある別の病院に移りました。その病院に2年ほど勤務したのですがとても忙しい病棟で本当にもう、毎日がヘトヘトでした。そんな中で再度の転職を考えるようになったのは結婚・妊娠がきっかけです。この環境で子育てしていくのは無理だと感じ、ワークライフバランスを考えたときに、以前働いていた石橋病院なら仕事と家庭の両立が可能かもしれないと思うようになったのと、それに加えてやはり初めての子育てに不安があり親が近くにいた方がいいなというのもあって実家のある小樽に戻ってまた石橋病院にお世話になることにしました。再入職して1年が経過しておらず制度上育休が取得できなかったため早々に職場に復帰することになりましたが師長を始めとした皆さんがフォローしてくれたのでそこまで大変だったなという感じはないですね。
退院後の患者さんの頑張りに勇気づけられる

患者さんが退院して自分で生活していく中で、お酒を我慢できずに再飲酒、そこから飲み続け孤立。亡くなる人も少なくない中で同じ悩みを抱えている方たちがお互いに支え合って悩みを話せる自助グループという場があります(断酒会)。私が入職したばかりで仕事が辛かった時期に師長から誘われて行ったことがあります。それまでは入院中の患者さんの大変な面ばかり見て仕事が辛い辛いと感じていたけれど、そこで患者さんが退院して自分で生活しながら頑張っている姿を見たり、入院中の振り返りの話を聞きました。また、私も一言感想を話した際にその頃の辛さで泣いてしまったのですが、会に参加している方たちは「うんうん」と話を聞いてくれました。そこで達成感というか安心感みたいものが感じられました。本当にこの断酒会という自助グループはお酒やギャンブル、薬物をやめている人たちにとって話せる場、黙って聞いてくれる本当に大事な場所なんだなということが身に染みて感じられたところがあって、勇気づけられましたしモチベーションがあがりました。実際にその場に連れて行ってくれた師長にも感謝しています。
患者さんを通して自分自身を振り返る

3-1病棟には「おすしやで」という言葉があります。これはお寿司やさんではなく、白坂名誉院長が考えた言葉で、「お」は「穏やかに」で、「す」は「素直に」、「し」が「正直に」、「や」は「優しく」、「て」は「丁寧に」。その頭文字を並べて「おすしやで」ということなのですが、お酒、薬、ギャンブルをやめてこれからの人生を歩んでいく上で大切だと、院長が患者さん一人ひとりに伝えています。私も患者さんに毎日「おすしやで」でしょう?と伝えていますが、自分ではできているのかなと考えた時に、仕事でも私生活でもできていないなと思うことがあって、改めて考えさせられるというか、患者さんを通して自分自身を振り返る機会があることで気付かされることも多く、そんな部分もやりがいに繋がっています。
焦ることなくゆっくり精神科看護を学べる環境です

患者さんのこれまでの人生、お酒や薬、ギャンブルに頼らなければならなかった環境やストレス、生き辛さ等の話を聞いて、グッとくることはたくさんありました。やめたいけれどやっぱり飲まざるを得ない、その人生を聞いて、本当につらいんだなというのが一人ひとりの患者さんを通して感じられ、ご家族の話なども伺うと自分にもこみ上げるものもありました。辞めたいと思ったことも、そして泣いたこともたくさんありました。そんな辛いときは病棟のスタッフ皆が話を聞いてくれてアドバイスをくれました。だから辞めずに続けてこられたのかなと思います。愚痴を吐き出せる場もありますし、スタッフの団結力と仲の良さに本当に救われています。今では私生活で嫌なことがあっても職場に来ると自然と笑顔になれます。患者さん・スタッフの優しさがあふれる病院なので何気ない時間にすらやりがいを感じることもあります。精神科ならではの大変さはありますが、先輩たちは仕事ぶりをよく見てくれていて、相談にも乗ってくれますしたくさんフォローもしてくれます。保育園も併設されており、朝も9時始業で希望休も調整してくれるので、家庭と仕事を無理なく両立でき子育て中の方も働きやすいと思います。焦ることなくゆっくり精神科看護を学べる環境ですので興味を持った方のご応募をお待ちしています!
(感染対策を行った上で、撮影時のみマスクを外しています。)